2013年8月19日月曜日

【解析いろは20】ログ解析からウェブ解析への風

大人の夏休みも終わり、リフレッシュして、あるいは気怠くお仕事をしている人も多いと思います。長い休み明けのメール受信は、どうしてあれほど憂鬱なんでしょうね?
心機一転、今日は解析の風向きで感じたことをつらつら書いてますハイ。
<もくじ>
(1)ログ解析からウェブ解析への風
(2)GAの風向き
(3)今日のネタは明日実装されるかもしれない


(1)ログ解析からウェブ解析への風
アクセスログ解析単体ではウェブサイト上のユーザーの動きの全容を明らかにすることは難しくなってきている、と思う今日この頃。


今更ですが、サイトだけのアクセスログ解析だけじゃ「ウェブサイト全体の解析」に足りなくなっているように感じます。
まずソーシャルメディア。昨年初頭からソーシャルメディアを活用していないような企業でも、増加傾向が見られます。ソーシャルメディアのアカウントを取って運用している場合はウェブサイトの単なる参照元として流入を見るだけでは活用しているとはいえません。GAにはトラフィックカテゴリにソーシャルレポートがありますが、ここでわかることは参照元としての程度くらいで、やはりFBインサイトや他のソーシャル解析ツールでもっと深堀してソーシャル解析の運用効率化・効果向上に繋げることで、効果というものがようやく見えてきます。
広告の効果測定も同様です。効果測定のための広告管理・解析ツールを使うのも、広告効果を分かりやすく測定するためです。
何気なくログ解析としてやっていることが、すでに厳密な意味でのアクセスログだけではなく、それ以外の情報も参照していることが多いと気づきました。本当に今更。


また、GoogleのSSL経由の場合、検索キーワード(オーガニック)が取得できない点で、アクセスログの限界もちょっぴり感じています。業務でもnot provided がじわじわ増えているのでイヤだなあと思ってます。これでYahoo!も同じ仕様になったらオーガニック検索のキーワード取得はほぼ全滅……とすると、ウェブサイトの周辺を取り囲むメディアやログ以外の情報が増え、アクセスログ自体の情報は減っている?といえるのかもしれません。





(2)GAの風向き
2013年4月頃、Google analyticsはマルチスクリーンの解析に対応した「ユニバーサルアナリティクス」機能を発表しました。で、6月頃にGoogle アナリティクス プレミアムのデータと「BigQuery」 へ連携が可能になることが発表されました。
参考記事:MarkeZine 「「Google アナリティクス」とビッグデータ分析基盤「BigQuery」が連携、どうなる?これからのウェブ解析
http://markezine.jp/article/detail/17919

まだGoogle アナリティクス プレミアムでの実施ですから、無料版で公開されることはないかもしれないし、ずっと先に公開されるのかもしれません。「BigQuery」の無料利用はないかなと思いますが、ユニバーサルアナリティクスについては数年内に現行の解析システムに置き換わる可能性があるような気がします。
マルチメディアデバイスの進化やアトリビューション分析等を考えると、ユーザー軸で把握するほうが効果や経路が分かりやすいと思うのですが、現状のGAはセッションが軸です。もしユニバーサルアナリティクスが一般化すれば、解析ツールの評価の軸も当然変化することになります。






(3)今日のネタは明日実装されるかもしれない

ソーシャル解析もビッグデータ分析も自分には関係ないとか思っていると、明日「解析やってるんだったらビッグデータ分析もできるよね」という無茶ぶりが降ってくるかもしれません。今日のネタやニュースは明日には実装されているかもしれないのです。実際、「解析やってるんだったらソーシャル解析もできるよね」というのはよく聞かれます。
個人的な考えですが、アクセスログ解析は広義のウェブ解析へ、解析の軸がユーザーへ、と変化しつつある風向きがあるように感じています。

 
さて、(2)で挙げた参考記事はこんな文章で締めくくられています。

“デジタルマーケティングは、ウェブのスキル、ウェブ広告のスキル、ウェブ解析のスキル、データをマネジメントする技術スキルまでも必要とする時代に向かいます。”

これには「こうあってほしい」「こうなったらビジネスチャンスがある」という願望や色気も多分に含まれていると思います。でも私自身、ここ1年業務でログ解析をやっている中で感じている限界感と将来性(の風向き)が、この文章を否定しないのです。むしろアワワワワです。

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