2013年8月13日火曜日

【解析いろは19】グランフロント大阪のイベントのバイラル効果を勝手に見てみる

お盆期間に入ったので閑散としていますね。今日から夏休みを、と思っていたらやり残したことがあったのでひっそり仕事をしています。

7月初頭に、当Facebookページの「解析のいろは」でニュースのみピックアップしたのですが、大阪の新名所・グランフロント大阪であるイベントがありました。「初音ミクinナレッジキャピタル」というイベントでございます(http://kc-i.jp/event/miku/)。7月12日時点では対応アプリがアンドロ用しかなかったのですが、iPhone用も間に合ったようですね。7/12のイベント開始直後はなかったので、後で追加されたのでしょう。
まあそんな訳で、ソーシャル代表としてTwitterでのバイラルはどんなもんだったか、ということをザックザクに粗くまとめました。
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利用した解析ツール:Topsy
計測期間:7/14~8/13(30日)
調査方法:「グランフロント+ミク」という最小のワードでのTweet数を検索。比較として「グランフロント」のみの検索結果を加える。「グランフロント」の検索結果には「グランフロント+ミク」も含まれている。 
基準:数の多寡については目標値、客観的基準が不明のため期間内の1日平均、特定の日の平均を算出して比較・検討。
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<データ>
◎期間内ツィート数累計
   【検索ワード】
グランフロント+ミク : 1,288 1日あたりの平均ツィート数 42.9 個  
グランフロントのみ:37,871  1日あたりの平均ツィート数 1262.3個 

◎最多ツィートの日 8/3のツィート数比較
   【検索ワード】 
グランフロント+ミク : 137
グランフロントのみ:1,454
 <参考>
・ライブの特設ページのソーシャルリンク(Twitter)が共有された数:369
https://twitter.com/search?q=http%3A%2F%2Fkc-i.jp%2Fhatsuap%2F
・告知ページがTwitterでツィートされた数:71
(「イベント:初音ミク in ナレッジキャピタル」で検索)



【グラフA】
 【グラフB】
  
<ばっくり考察>

◎期間内累計
計測期間内では1日あたり平均ツィート数1362個のうち、約3.4%がワード「ミク」を含むツィートでした。(但しこのワード「ミク」はイベントの初音ミクに限定されません。個人名等を含んでいる場合があります。というかありました)

 
◎最多ツィートの日(8/3)の動向
8/3にワード「ミク」を含むツィートが期間内で最多。一日あたり平均の約3.1倍であり、ワード「グランフロント」を含むツィート内での割合は9.4%と大幅に増加しています。

8/3の外部要因
・8/3~8/7 初音ミクのライブ上映初日


◎わかったこと

単純に「グランフロント+ミク」ワードで、ライブ初日の8/3にツィートが3倍近く増加している点から、ライブへの関心やクチコミは、同時に開催さいていたミク絡みのイベントよりも高かったのでは?という仮説を立ててみる。あとは追加調査。(おいぃ!)
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本題はここからです。グラフや数字に誤魔化されてはいけません。

この結果はグランフロントで行われた初音ミク関連のイベントについてのごく一部の、断片的なデータです
ワード「グランフロント」「ミク」を含まなくても、ライブのタイトル「夏祭初音鑑」や特設ページのURLを抽出すると、もっと「初音ミクに関連し、言及しているであろう」ツィート数は増えます。それらは含んでいないので、イベント全体のバイラル効果を見るにはデータが不足しています。ゆえに、調査方法と範囲、基準を明示してあらかじめ逃げの手を打っています。

ではこれが効果測定のやり方として間違っているかというとそうでもないと思うのです。どの範囲のデータで、どういう判断基準や方法をもって測定するかは解析する側が決めるべきことです。ただ、この一部のデータで全体のバイラル効果を推察するには根拠が乏しい。ですから数字については全く判断をせず事実だけ述べています。ずるい!

クライアントが期待する効果とは何か。それを測定するためにはどのような条件設定をすればよいか。
 イベントの効果測定、特にソーシャルについて測定する場合は、あらかじめ測定条件とゴールを決めておく
ということが大事なんです。はい、すごく長い前置きでした。

でも、最小の手間でやったのですが、ヒントは得られますよね。8/3はなんだかツィートが多いぞ、と。ライブ上映初日だぞ、と。その前後にはテレビCMが流れていて、 大阪ではポスターが貼ってあって、当日にぴあやその他のメディアでツィートされているようだ。それに較べて、イベント開始当日や前後は動きが少ない。通常イベントの告知は十分だったのか?などなど。これらの疑問も、解析をする上ではとても重要だと思います。特にイベントに絡んだ効果測定は定点観測と異なり、明確な目的と訴求、その効果が必要なのですから。


また、 「グランフロント+ミク」の検索結果のツィート数がこれで多いのか、少ないのか、ということについては基準がないため全く判断ができません。従って、割合を見てみました。これでお分かりかと思いますが、
目標や基準設定されていないとイイも悪いも判断できない 
のです。(そりゃ内部では設定されていると思いますが)。

ちなみに多分GA使ってますね、ログ取るのに。ソーシャルも見るんですかね。あーレポートが大変だぁ・・・

長い思考のお遊びにお付き合いくださりありがとうございました~。しかし、この過程こそが解析においてとても重要だと私は考えてます。
Topsyや、Yahoo!リアルタイム検索はタダで使えるツールです。ぜひ遊んでみてください。応用として、キャンペーン開始直後のバイラル動向だったり、イヤな話ですが炎上の有無の確認とか、そういったことにも使えますよね。

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