2013年5月29日水曜日

【解析いろは10】ソーシャル解析という壁

今日のソーシャルに関する解析は、ウォール・マリアは突破しウォール・ローゼを超えようとして苦労しています(例えにもなってない)。今日のお題は「ソーシャル解析という壁」です。TwitterやFBを始めると集客できますよ、という誘い文句の行間に、たくさんの「やるべきこと」を含んでいるという認識がようやく浸透してきた今日この頃、みなさんはどのようにソーシャル解析と向き合っているでしょうか。


ウェブ解析の同士や、ポータルとFBを運用している人と話していると、「ソーシャルの指標をどのように見ればいいわからない」「効果がわかりにくい」「クライアントに伝わらない」という声を聞きます。実にそう思います。
あるソーシャル解析のレポートを読ませてもらう機会があったのですが、全然効果がわからなかった。すごい細かいしよく研究してあると思うのに。なんでかなあ、理解力ないなあ自分、と思って、初歩に戻ってFBインサイトの記事や本を読んでも、やっぱりわからない。わからないという意味は、定義はある程度理解しても自分がそのすごさを実感できてないってことに気づいたんですよ。あれ?これアクセスログ解析でもよくあるよね? ぱぁぁ(光が射した音)・・・てな感じでした。
なんで分からなかったのかというと記載しているエンゲージ数やいいね数の「多寡」の判断基準を私が知らないからだ、と。レポートを見るクライアント側が、こういう目的のためにこの項目のこういう指標を見る、この指標は多いほうが良いという理解の共有ができていればレポートは「当たり前の効果測定の結果を示している」といえると思います。さらに、ソーシャルにおいても指標は指標で、やっぱり目標設定が必要で、その目標の達成度を知るためには別のツール、手段も時には必要なんじゃないのかね、と思ったのでした。

FBページのインサイト機能では物足りない。では、別のソーシャル解析ツールを導入すれば効果測定が目に見えてわかるのかというと、そうではないと思うのです。
ソーシャル解析ツールもFBからデータをひっぱってきているわけですから、表示される指標を多様な表示や編集によって「分かりやすく」することはできますが、それと効果測定を結びつけるには「効果=目標設定」が必ず必要です。それはアクセスログ解析ツールも一緒だと思います。訪問数が多ければ多いほどいいという曖昧な理解と同様に、「いいね!」が多ければおおいほど「いい」という、この「いい」の部分を深堀りしていくと、多くの場合は「なんとなく」しかないってこと、ありませんか。それってクライアントが悪いんじゃないですよね。解析側が「いいね!は多いほうがいいから今回は効果がありました!」とレポート してそれが伝わらなかったら、「目標」に立ち帰って説明する必要があるのではないでしょうか。
と、エラソーにいう私もまだソーシャル解析は浅いため、今後実績を積んで、自分の中の曖昧なロジックを確かめていきたいです。
以下はソーシャルの指標の理解と計測についてすごく悩んだときに参考にした文献です。

<参考>
Web担:ソーシャルメディア戦略成功3つの法則/フォレスター・リサーチ
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/11/06/6635
記事は2009年のもので古いんですが、古さを感じないのは基本的なことが書いてあるからで、このときから、新しい効果測定の解析ロジックが出てないからじゃないでしょうか。

Web担:ソーシャルメディアは儲かるのか? 「無印良品とスターバックスが明かす活用の裏側と展望」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2012/07/13/13020
実例。 文中の『ソーシャルの結果が出ないという話や、プロモーションよりもエンゲージメントが大事という話はよく聞くが、我々のような小売業は商品を販売することが重要なので、エンゲージメント率などには頼らない。』に痺れましたw 効果測定においてエンゲージメントは万能の指標ではなく、各目的に応じて見るべきものということがいえるのではないでしょうか。エンゲージメントはフォレスターサーチの記事にもある通り、実は誰にも定義決めができないと思います。それを切りすてて、その企業の目的に見合った形でソーシャルを運用して成功したケースがこれですね。
しかし、その逆もあって、プライスレスでコンバージョンを測れない、信頼の醸成とかいったものについては指標にエンゲージメントを使い、年に1、2回、企業イメージ調査などをして確認することも手法のひとつと考えます。

というわけでー、私にソーシャル解析の案件をもっとください。

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