2013年6月14日金曜日

【Pick Up】あべのハルカス、グランフロント大阪に見るソーシャル戦略

あべのハルカス、6/13開業でしたね。知人が言ってましたが、高層階のマンションは完売だったそうですよ。日本にもいるんですね富裕層が!
今回のキーワードは「ソーシャル戦略」。大阪を賑わせている大型商業施設もちゃっかりしっかりソーシャル戦略やってます。ソーシャルと言わずにコミュニティ、と言ってますが似たようなもんです。(強引)
あべのハルカス 縁活 http://en-katsu.info/
グランフロント大阪 ソシオ http://www.grandfront-osaka.jp/socio


さて、キタのグランフロント、ミナミのハルカスが出揃ったわけですが、仕掛けとして共通している点があります。コミュニティ形成と拠点の提供です。ちょっと面白いと思ったので適当に考察してみました。むりやり解析的なことととくっつけたりしますが、軽く流してください。

■ソーシャルと構成成分の差
内容は両者で結構な差があります。ハルカスでは地域住民(女性、子供づれ、ファミリー、高齢者向けの健康?)が重視されており、プログラムも市民団体、NPO法人、ボランティアグループが主催しています。グランフロントではもう少しおハイソなサークル活動です。

まず、活動内容については地域の差が現れていると思われます。 あべのというエリア、かつて仕事で良く通ったのですが間近に居住エリアがあります。普通に住宅街。ちょっと行ったら北畠・帝塚山もあります。ファミリー層、高齢者層も多くいるわけです。従って、このコンセプトにこのプログラムというのは納得です。
あと阿倍野は交通の要ですから、夕方から夜間に働く女性向けに何かプログラムがあるといいんじゃないでしょうか。なんで働く男性にプログラムがないかって? そりゃあ・・・需要と供給の問題ですよ(偏見)。

グランフロントは地域性は薄く、ある目的をもって人が集うというイメージです。まさしくサークル活動ですね。都会的といいますか、アクティブな大人が集うイメージです。もちろん全年齢対象なサークル活動もあるのですが、ぱっと見ても大人世代。そもそもグランフロントの店舗ラインナップ、価格帯がビジネスと、ちょっといいものを求める大人世代な感じですね。H&Mがあってもユニクロがないというところに現れているのでは。これで、ダイソーがなくてTIGERがあれば、さらに納得なんですが。
ただし公認サークルが現時点で4つというのはちょっと寂しいですね。まあグランフロント公認コミュニティですからヘンな布教とか啓蒙とかされないように審査が厳しいのかもしません。それぞれのサークルがFacebookページを持っているのも「今」風ですね。
いずれも新しい場所らしく、コミュニティというのがキーです。これ、企業活動などでSNSを利用するのと似てませんか? ネットもリアルでもソーシャル流行ってるなあとしみじみ思いました。


■どっちがいいの?
はい、じゃあここから適当さが炸裂、もう少し深く考えてみました。コミュニティの質が違う上に統計的な参加人数、波及効果の数字は公表されていないため独断と偏見です。真に受けないでください。

「縁活」はコンセプトとターゲッティングがしっかりしており、ここが大きな違いなんですが、
コミュニティデザイナーなる人がいて企画ありきで色々テコ入れしています。団体やグループの誘致、プログラム内容のアドバイスも関わっているんじゃないでしょうかね。それくらい統一した意思を感じます。つまり、
ソーシャルの形成と深化を促す施策を実施している
といえます。
どうも「縁活」そのものは期限があるらしいので、それをふまえてのソーシャルの認知度向上と利用方法の提案、というプロモーションという風にも見ることができます。
では、「ソシオ」はどうか。
まだ開業2か月程度ですが、開業当初は3サークルでした。現時点で4つ。誘致やアピールとかきちんとしているのかちょっと不明です。やっていたとしても成果はまだ出ていないようですね。
http://www.grandfront-osaka.jp/socio/howtojoin
これ、ソシオの参加方法のページなんですけど、この図。元はパワポじゃない!? これ普通に企画資料じゃない!? 本当に一般市民に「のび太、参加しようぜ!」て言う気があるのかちょっと不安になりました。

ネット上でしか伺いしることはできませんが、例えばFBページにしても運用に関してサポートがあるのかどうか。あるにしては、いいね!数が少ないような気がします。
…すいません、ウチのFBページも人のこと言えません。あと「4いいね!」なんです!それで、それでうちのインサイト様が顕現する……。

■強引にまとめ
この二つのコミュニティ形成の手法、似ているようでいてコンセプトもターゲットもコンテンツも違います。縁活はプログラム=コンテンツを各種用意して幅広い層を集客ソシオはサークルが主体で、これという目的を持っており自主活動を重視。しかし集客のための手段が弱い。認知度もまだまだ。後者のほうが早急に手を打たなければならない気がします。が、本当にそうですかね?

集客のためのコンテンツはさておき、ソーシャルの形成はプラットフォームの提供だけではできません。縁活は最初にプロを入れて道筋をつけて一気に集客と認知度を上げています。しかし期限後、縁活はどのようになるのかはわからない。プロモーションと一緒なのですね。
ソシオは現時点での認知度向上と集客が問題で、ウェブのコンテンツ改良やFBページの運用方法のレクチャーなどで部分的にテコ入れできそうです。プロモーションはすべきでしょうが、今後は優良なコンテンツホルダー(サークル)をどれだけ増やせるかがポイントになりそうです。とすると、やはりグランフロントのソシエ部門の営業力と情報収集力そして情報発信の強化が今よりも必要かとつまり、商材よりも事業改善で受注率を上げるというそっちの施策になるのかなと思いました。

実際、Facebookマーケティングというものはアナログであり、それがゆえにコストがかかります。このコストと目に見える数値の効果というのが現時点では直結し難いのも、ソーシャル解析の現状であります。 また、ソーシャルの性質上、コミュニケーションは血の通ったものでないとユーザーはすぐに離れていってしまいます。でもね、ちっ、めんどくせぇな。。。と思ったらそこで試合は終了です。時に、これらコミュニティは想像も付かないムーブメントを起こしたり、暖かいフォローをもらえることがあるのです。このプライスレスな部分を生む、最良の土台作りがソーシャルの醍醐味なんじゃないでしょうか。そしてクライアントとその情報と目的を共有することが、やっぱり早道なんじゃないですかね。そりゃ一日のプレゼンテーションで納得なんてムリでしょ。

■身近なテーマで考えるトレーニングでした

ま、ちょっと強引ですがこういう風に手元にある材料で仮説を立てて軽く分析するトレーニングっていいですよ、という話。ネタにもなります!

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